【実践してみた】6冊目:もしアドラーが上司だったら(著者:小倉広)

 今回は、「もしアドラーが上司だったら」を読んで、

 私が主に「家庭内」で実践したこと

について触れていきます。

「できているところ」に注目する

 本書では、「できているところ」に注目する。「できていないところ」は注目しない。と書かれていました。

 子供と一緒に生活していると、子供のお出かけ準備、食事、寝かしつけと朝から晩まで、思い通りにならないことばかり。。

 思い返してみると、子供の「できていないところ」ばかりが目に付いてしまい、「早く●●してよ」「もう●●の時間だよ」と子供に話しているなあ。

 そんなことばかり言っていたので、自分もいい気持ちはしないし、子供もいい気持ちはしないだろうなと思って、時には、「いいすぎたな」「ほかに言い方があったかな」と考えることもありました。

 そこで、子供たちの「できているところ」に注目してみました。

子供に対して

 まず、子供が「できているところ」、「当たり前にできること」に注目すると、

  • ひとりでトイレができる
  • ひとりで手を洗う
  • 歯磨きが少しできる
  • うがいができる
  • 洋服を選んで、着替えること
  • ありがとうが言える・・・等

思ったより多いし、何もできなかったことを思い出すと、できることがほんとに増えたなと、優しい気持ちになりました。

 私は、子供自身に「できているところ」を見てほしいと思い、子供がやった行動をそのまま口に出して子供に伝えてみました。

  • 「ちゃんと、おはようって言えるな」
  • 「ひとりでトイレに行ったんだね。手も洗ったんだね」
  • 「ゴミをゴミ箱に捨ててくれたんだね」・・・等

 「すごいね」と言ったわけではないですが、子供はなんだかうれしそうにしていました。

 そして、いろいろなことに積極的になり、特にお手伝いをしてくれることが多くなりました。

自分に対して

 次に、むりやり自分の「できているところ」に注目すると、

  • 一緒にお風呂に入る
  • 朝ごはんを作る
  • 食べさせる
  • 仕上げのハミガキをする
  • オムツを替える
  • ミルクを作って、飲ませる
  • 哺乳瓶を洗って消毒する
  • 寝かしつける
  • 洗濯物を畳みタンスに入れる
  • お出かけの準備をする・・・等

と「できているところ」は結構あるなあと感じました。

できていないことはたくさんあるけど、「できているところ」を意識してみると、ほかにも挑戦してみようと、次の行動への意欲が上がりました。

「行動すること(アウトプット)が大事」と聞きますが、自分の「できているところに注目する」と行動意欲が高まり、行動⇒内省⇒再行動というスパイラルが加速するという効果もあるのかなと思います。

「やりたくない」ならやめる。「やりたい」ならやる。

 本書では、「やりたくない」も「やりたい」も自分で決めていることだよね。というようなことが書かれていました。

 勝手な解釈ですが、「世界は私が作っている」「さあ、どうしようか!」と前向きになれました!

 また、「今日は運動しなくていいや」と行動しなかった時は、「これも私が選んで行動している」と考えて、「眠ることを選んだ」「体がだるいな感じたからだ」と自分の気持ちを「あえて言語化する」という機会になりました。

 自分が「どのような基準」「何を選んでいるのか」という価値観が整理されていく感覚。

 子供の「いやだ、やりたくない」の中にこそ、その子の「大事にしているもの」が詰まっているのかもしれないと思い、「いやだ、いやだ」も落ち着いて対応できるようになったと思います。

「機能価値(成果)」と「存在価値(存在そのもの)」

 “機能価値と存在価値をごちゃ混ぜにしてはいけないよ。”

 私も、機能価値で職場の人を判断してしまっていたことに気づかされました。

 自分の存在価値を意識してみたところ、不思議と、妻、子供たちだけではなく、職場の人に対してもできないことがどんなに目立っても「相手の存在価値」を意識するようになり、すごく穏やかに対応することができるようになりました。

毎日誰かを喜ばせる

 誰かを勇気づけると「自分は相手の役に立っている」と実感できる。その瞬間に、実はキミも勇気づけられているんだ。相手を勇気づけると自分も勇気づけられる。勇気は循環するんだよ。

 私も子供たちに、大好きだよと言ったり、一緒に遊んで楽しそうな表情をみると、癒されるなと感じることがありますが、それは、アドラーのいう、勇気が循環しているということかもしれないなと思いました。

 行動に移す際、すごくやりやすくなったのは、「相手の目を気にしなくていい」「相手によっては、感謝もなければ、よけいなお世話と拒絶する人もいる」「相手のためと信じて行動したのであればそれでいい」「独り相撲でいい」という考え方です。

 職場では、トイレの洗面台や廊下を掃除、棚の整理をしてみました。誰かから言われたことではなく、自分が「相手のため」と信じた行動は、「他に何をしようかな」と思うようになっていました。

 若手職員に、仕事を任せる時には、あなたは私の役に立っているよと伝わるように、笑顔でありがとうというように意識するようになりました。

信じて任せる

 “任せることは、「相手に、貢献する機会をあたえること」「相手を信じ、自分を信じる」ということ。”

 自分の評価を気にして、自分がしたほうが早いという場面はよくあります。そんな時は、意識していないと、「時間短縮」「自分の信じた善意」と思いやってしまいます。

 仕事においては、「自分を信じる」ことができていないと周りからの評価が気になり、任せること、頼ることが難しくなると感じました。

 ここだけは気を付けようと思ったことは、任せる際、自分が楽をするためにではなく、任せた分、自分にできることをするということを忘れないようにしたいということです。

実践してみての感想

 行動するって楽しい!

 また、自らやりたいことをするって、とても心地良いものだなと、腹落ちしました。

 やってみると、できなくても、次は、こうしてみようと自分で考えて、すぐに実行出来てしまっていました。

 自分は相手のために、一体、何がしたいのか。を考えると、なぜなら、という根拠に触れることができ、自分を知るキッカケになりました。

 自分を知る感覚が、次への行動を後押しさせてきたようにも感じています。

 行動すると、家族や職場の見え方が柔らかくなり、心地よい感覚を知ることができました。

 家庭内で試す、ハードルが低くて始めやすかったので、家族が近くにいる方は、めちゃくちゃラッキーな環境だと思います!

本書はどんな人にオススメ?

 この本は、「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」を読んで、「アドラー心理学」って面白い!でも、具体的にどうすればいいのよ!という、アウトプットの種を探している方に読んでほしい1冊です。

 内容は難しくなく、

  • 「ストーリー仕立てで理解しやすい」
  • 「とにかく実践してみたくなる」

ので、「そもそもアドラーって何?」と思った方にも、読みやすくなっています。

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